序盤・中盤での動き方を覚えよう


初心者脱却

ルールを理解したら、オンラインでもリアルでも良いので一度誰かと戦ってみましょう。
おそらく負けるでしょう。仕方ありません。アブストラクトゲームとはそういうものです。
しかし続けて2, 3戦すると、どのような板の置き方が効果的か、全体としてどういう流れでゲームが進行するのか等、なんとなく感覚として掴めてくるのではないでしょうか。

これからどうやったら初心者から脱却できるか、基本的でかつ重要なポイントを解説していきます。

無駄な動きをしない

無意味な駒の移動をせず、板も無駄遣いしないようにしましょう。

左の棋譜を再生してみましょう。白が自分です。

板を1枚ずつ使い妨害していますが、横に避けられてすぐ抜けられてしまっています。
このような板の使い方はもったいないですね。
そして相手に前を塞がれ、自分の置いた板とここまでの駒の移動で、かなり不利な状況に陥ってしまっています。
結果論ですが、今までの行動は全て自分の首を締めるようなものになってしまったわけです。

Quoridorは競争ゲームです。一手でも早くゴールした方が勝ちなので、そのためにはなるべく無駄な手(になるであろう手)は避けるべきです。

ちなみにわざとフラフラした駒の動きをして敢えてゲームを進行させず、相手の板の無駄遣いを誘発させるというテクニックもありますが、上級者向けです。

気付く

次の盤面を見てみましょう。
手前が白のスタート地点、つまり一番奥のラインが白のゴールです。
白が駒を前に動かした直後、黒の番です。
板は両者とも1枚以上持っているとします。

これはどちらの勝ちでしょうか。
白の勝ちだと思っていませんか?

次に黒はこう打ちます。

これで白の負けです。

つまり白は、自分のゴールへの道筋がもうひとつ存在することに気付いていなかったのです。

ではどうすれば良かったのでしょうか。

白は駒を前に動かす前に、このように遠回りの方のルートを自分で潰しておくべきでした。
そうすればゴールへのルートは前に進むひとつだけとなるので、そのまま進んで白の勝ちです。

このようにルートが複数存在する場合は、できるだけ早く把握しておくべきです。
といってもゲームの序盤はルートは無数にあり、中盤である程度絞られ、終盤になってようやく数えられる程度になるので、見逃す可能性もあります。
一手進む度に相手と自分のルートを全て把握しろとは言いませんが、せめて上の例のような今までの全てがひっくり返って逆転されるような致命的な見逃しだけは避けるようにしましょう。
そうは言っても人間ですからうっかりすることはあります。将棋のプロ棋士ですら二歩で負けることもありますしね。

自分の退路を塞ぐ

前項"気付く"で紹介しましたが、自分の遠回りのルートを自分で潰すことで、最短の道筋を確保するというテクニックがあります。
これを発展させて、早い段階から自分の退路を塞ぐというテクニックに昇華してみましょう。

黒が板を置きました。白の番です。

このターンで何とかしないと、次の黒の番で前を塞がれそうです。
この位置から右下まで迂回させられるのは嫌ですね。

それでは退路を断ってみましょう。

両方、自分の退路を断つことで前を塞がれることを防いでいます。
必ずひとつはゴールできる道を残しておかなければならないので、黒は白の前方に板を置くことはできません。

ここで黒のルートを考えてみます。
左の盤面では右と左どちらにも道が残されていますが、右の盤面では右下へは行けなくなったので、左下を目指すことになります。
残りの板の枚数や駒の場所によって最適な選択は変わりますが、基本的に相手には複数のルートを残しておいた方が有利になることが多いです。
この例の場合だと、右の盤面では黒は左下を目指して動き始めれば良いですが、左の盤面だとどちらを目指せばいいのか分かりません。近い方へ進もうとすれば、ある程度進んだ後で白がその道を塞いでいまい、結果遠回りになります。よってどちらか片方を自分で潰してルートを確定させる必要があるので、黒は一手損するわけですね。

先程の例では相手から妨害を受けてからの退路断ちでしたが、今度は妨害を受ける前に自ら背水の陣にしてしまいましょう。

白の板が白の置いたもの、黒の板が黒の置いたものです。
自分の背後に板を並べ、これ以上下には絶対に引かないぞ、という強い意志を感じます。

ここから黒が邪魔をしようとしても、

絶対に一歩も引きません。

このように、板を防御に使うという手もあるのです。
板は相手の邪魔をするのが本来の目的ですが、当然その相手も板を使ってこちらを邪魔してきます。
その被害を最小限に抑えるために板を使って防御することは常套手段です。
効率の良い防御ができるようになって初めて、初心者から卒業することができるでしょう。